ヤマザキパン屋

しろいお砂糖のかかった

あまいパンを

わくわくしながら待った

せのびをしてお金を渡して

 

想い出のパンとは、今でいう、ロシアパンのような味だった。違うのはその形。パンの生地にチョコレートがマーブル状に混ざり、形は細長いキューブ型。出来るだけお砂糖がたくさんかかったのを見つけて、パン屋のおじさんに取ってもらったっけ。

日曜の朝は両親も朝寝坊していたので、私一人、近所の「ヤマザキ」に小銭を持って歩いて行った。頭に浮かぶのはこのパンだけだ。ただ名前がどうしても思い出せない。ココアパン?

コアロール(キューブなのに)?

あんなに大好きだったのに、どうしても思い出せないのが悔しい。

小学生1,2年の私にはショーケースがとても高く、お金を渡すのもやっとだった。